塾や習い事に通えなくなった子どもたちへ、教育の機会を
学校外教育バウチャー提供事業(公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン)

震災後の課題

私たちが2015年に発刊した「被災地・子ども教育白書」では、「震災後に貧困に陥った子どもたちは、震災前から貧困だった子どもたちと比べて学習意欲が高い」ことが明らかになりました。表面上は明るく意欲的な子どもたちへの支援は見過ごされがちですが、事態を放置すると、子どもは意欲を失ってしまう恐れがあります。また、2015年度、当法人には定員の約7倍もの子どもからバウチャー利用の応募があり、1,000名以上に支援を届けることができませんでした。希望を途切れさせないためにも、一人でも多くの子どもを支えることが急務だと考えています。

被災地での活動

2015年度は、東日本大震災で被災した364名の子どもたちに対して、塾や習い事などで利用できる学校教育バウチャーを提供しました。また、仙台では定期的に専門家の研修を受けている99名の大学生ボランティアが子どもたちと面談を行い、進路や学習、バウチャーの活用方法について相談に乗り、子どもたちの成長を支えています。

これまでの5年間でバウチャーを提供した子どもたちの数が延べ1,000名を超えました

活動を開始して以来、5年間のバウチャー利用者の延べ人数が1,000名を超えました。バウチャー利用者卒業生の中には、バウチャーを利用している子どもたちの学習・進路相談にのる大学生ボランティアとして、あるいは街頭募金活動を行う大学生ボランティアとして、チャンス・フォー・チルドレンの活動に参加する学生も出てきていきます。

バウチャー利用者の報告会を開催しました

震災から5年となった今年3月、仙台でバウチャー利用者の報告会を開催しました。バウチャー利用者の子どもたちに加え、保護者の方々、大学生ボランティア、支援者の方々、総勢230名もの方々がお越しくださいました。当日は、バウチャーを利用して志望校に合格した高校生や卒業生によるスピーチを行いました。子どもたちと支援者の方々が、楽しく談笑する光景も見られました。

これまでの成果

【学年別】小学生119名、中学生97名、高校生148名
【地域別】岩手県40名、宮城県272名、福島県42名、山形県1名、新潟県1名、栃木県2名、埼玉県1名、東京都2名、京都府3名
※京都、東京、栃木、埼玉、山形、新潟は県外避難中の子どもです。
●バウチャー利用率(利用額/給付額):82.4%
●中学3年生・高校3年生の93.9%が希望する進路に進んだ(77名/82名)
※アンケート回収率88.2%

今後のビジョン

2015年度は、昨年度から継続してバウチャーを利用している149名の子どもたちに加えて、新しく215名に支援を届けることができました。一方、昨年は約1,500名からの応募があり、1,000名以上の子どもたちにバウチャーを提供できていません。震災から5年が経ちましたが、被災した子どもたちが学ぶ意欲を持ち続けられるよう、今後は自治体や他の支援団体とも協力しながら子どもたちを支え、継続的に活動への共感者を増やしていきたいと考えています。

メッセージ

僕は高校受験をひかえた中学3年生です。バウチャーで塾へ通わせていただいています。震災後、父は転職を余儀なくされ、経済的に塾に通うことが難しくなり、以前通っていた塾をやめざるを得ませんでした。それからは、成績も下がる一方で勉強を頑張る気持ちがなくなりつつありました。しかし、そんな時にまた塾に通う機会を与えていただき、志望校合格のため毎日勉強に励んでいます。いつか僕を支援してくれた方々のように、人のためになれる大人になりたいです。本当にありがとうございました。

メッセージ

運営団体について

公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン

チャンス・フォー・チルドレンは、阪神・淡路大震災で被災した子どもたちの支援を行ってきた特定非営利活動法人ブレーンヒューマニティーのひとつのプロジェクトとして2009年に発足し、経済的な理由で十分に学びの機会を得られない子どもたちに、教育機会を提供する活動を行っています。『すべての子どもに機会を。すべての子どもに夢を。』をスローガンに、学校外教育機会が保障され、すべての子どもにチャンスが与えられる社会を目指しています。

一般社団法人チャンス・フォー・チルドレン

住所
〒662-0832
兵庫県西宮市甲風園1-3-12
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電話番号
022-265-3461
Webサイト
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