被災地の親子に寄り添う保育園としての
「保育ソーシャルワーク」
おうち保育園(認定特定非営利活動法人フローレンス)

おうち保育園

震災後の課題

保育園が、「親子の笑顔」を守り、生み出すことのできる場所になる。
そのための新しい役割「保育ソーシャルワーク」。
被災地は経済的な復興が進むための様々なインフラが求められています。保育の受け皿もその一つであり、フローレンスは被災地に「おうち保育園」を開設してきました。しかし、震災を経て生活を再建しながらの子育てには、養育不安や子ども虐待といった親子の問題、貧困やDV、子どもと養育者の疾病や障害、保育者と保護者のコミュニケーションなど、様々な困難な状況が潜在しています。

被災地での活動

保育園の新しい機能である「保育ソーシャルワーク」。
それを支える「保育ソーシャルワーカー」。
フローレンスは、親子を支えるセーフティネットとなる「保育ソーシャルワーク」という機能を持つ保育園が必要だと考え、フローレンス仙台支社に、社会福祉の専門知識を有する「保育ソーシャルワーカー」を配置しました。「保育ソーシャルワーカー」は、様々な課題について保育現場と共に考え、ケースに合わせた専門的な対応をしていきます。

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フローレンスの「おうち保育園」

仙台の子育て世帯が安心して子どもを預ける事ができる家庭的な保育を目指して、2015年4月から0歳~2歳の子どもたちを対象とした「おうち保育園」事業を仙台市にてスタート。2017年4月には3園目となる「おうち保育園かしわぎ」を開園し、現在運営を行っています。

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「保育ソーシャルワーカー」という仕事

保育士は安全で笑顔あふれる保育を実践していくことを常に求められていて、特別な対応を求められる家庭の支援に十分な時間を取れない場合もあります。フローレンスは「保育ソーシャルワーカー」という仕事を新たに作り出し、親子と保育士とともに親子の笑顔をつくってゆくことを目指していきます。

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これまでの成果

ソーシャルワークと保育サービスを届け、親子の笑顔を取り戻すことができました。
対象家庭の兄妹を一時的に「おうち保育園」でお預かりしました。また、園長中心に保育士と保育ソーシャルワーカーがチームを組んで、その家庭の養育環境の事実を整理しながら適切なサポートを一緒に考え、次年度以降も継続的に保育サービスを受けられるように、行政手続きなどの支援を行うことができました。

今後のビジョン

すべての被災地の保育園に「保育ソーシャルワーク」の機能を。
2017年度の取り組みを経て、保育ソーシャルワーカーを配置したことによる親子の支援のあり方について検討をはじめることができました。しかし、まだ量的な解決_すべての親子に保育ソーシャルワークを届けること_には至っていません。具体的な支援を積み重ねていくことによって、基本的なインフラとして、保育園に保育ソーシャルワーカーが配置されている社会を作っていきます。

メッセージ:保護者の声

発達障がいの子どもをおうち保育園へ通わせていました。通いはじめてから、園長先生を初め先生方が良いところをたくさん褒めてくれて伸ばしてくれたお陰で言葉も3語文話せるようになったり、お友だちに優しくしたり、落ち着いて過ごせるようになったのが本当に嬉しかったです。お散歩も毎日連れていってくれ、嫌な顔せずにフォローして頂き心から感謝しています。愛情を持って温かく関わってくれ何より他の子と同じように接してくれたのが救いでした。本当にありがとうございました。おうち保育園を作ってくれて本当に本当にありがとうございます。是非この活動を続けてください。

運営団体について

認定特定非営利活動法人フローレンス

「みんなで子どもたちを抱きしめ、子育てとともに何でも挑戦でき、いろんな家族の笑顔があふれる社会」を目指し、子育てと仕事の両立を阻む「病児保育問題」・「待機児童問題」・「障害児保育問題」解決に取り組んでいます。非施設型・共済型という日本初の病児保育の仕組みを構築し、現在首都圏を中心に展開しています。また、待機児童問題では、0歳~2歳を対象とした小規模保育事業を展開し、東京都内に13園、仙台市に3園を運営しています。また、日本初である障害児の長時間預かりを可能にした「障害児保育園ヘレン」を東京都杉並区、豊島区で運営しています。

認定特定非営利活動法人フローレンス

住所
〒101-0051
東京都千代田区神田神保町1-14-1
KDX神保町ビル4F
電話番号
03-6811-0906 (9:00〜18:00)
フローレンス
https://www.florence.or.jp/
おうち保育園
https://mirai.florence.or.jp/ouchi/