希望のゼミ

被災した子どもたちの課題とニーズ
「職場が津波で流され親が失業中で、塾には行けない」
「仮設住宅で家族5人が暮らしていて集中して勉強できない」

震災の影響で経済的打撃を受け、所得水準低下によって、塾への通学や進学を諦めざる得ない子ども達が増えてます。応募生徒の多くが「震災で親が失職し、塾に通えない」「仮設住宅に入れたものの、落ち着いて勉強する環境がなく、なかなか集中できずにいる」といった、被災・被災による貧困による悩みを抱え、また、「母子家庭でこれ以上、母に経済的な負担をかけたくないし、妹にも勉強をさせてあげたい」等、震災依然から経済的に厳しいひとり親家庭などは、更に苦しい状況に迫られていることが分かります。

被災三県(福島、宮城、岩手)の中高生を対象に希望者を募集したところ、600名の定員を大幅に上廻る応募があり、現在は支援枠数を増やし、800 名の被災中高生を支援しています。

子どもたちへの活動
被災地の貧困世帯の中高生の夢への一歩を応援

「希望のゼミ」では、被災によって経済的に厳しい環境下におかれた中高生が将来の夢や進学をあきらめないよう、生徒の自主学習の包括的なサポートを継続的に実施することで、生徒が自分の将来進みたい道を主体的に見つけ出し、必要な学問に自立的に取り組めるよう後押しします。

【支援内容】
(1)地元の塾や学校の空き教室を活用した、「無償学習室」の開放
(2)自宅から遠く学習室に通えない生徒を対象に、FAXやメールで生徒から学習相談を受け付ける個別サポートの提供
(3)ベネッセコーポレーションから協力による通信教育教材「進研ゼミ」の無償提供

以上、地元塾や学校、大手企業による参画を得ながら、3つの柱の支援を行うことで、生徒の自主学習の継続を支えます。

被災三県(福島、宮城、岩手)の中高生、800 名の被災中高生を支援。

2011年12月4日(日)「無償学習室」をオープン
宮城県石巻市で、地元の塾事業者・有限会社新教育ゼミナール(宮城県石巻市)さんと提携し、通常の塾の休業日の空き教室を中高生に開放する、無償学習室をオープンしました!受験直前、毎週30人ほどの生徒達が元気よく勉強しにきています。「希望のゼミ」受講生が無償で利用でき、一般の生徒も利用可能です。
学習室では生徒からの質問に答える学習支援スタッフが常駐し、生徒の自習をサポート。この学習支援スタッフは、全20教室のうち7教室が全壊された、新教育ゼミナールさんの塾講師に有償で委託し、被災して厳しい状況にある中高生の支援と同時に、地元経済の復興を支える雇用への貢献を目指しています。

「どこでも先生」をスタート
また、学習室と同時に、自宅から遠く学習室に通えない生徒を対象に、FAXやメールで生徒から学習相談を受け付ける、遠隔学習サポート「どこでも先生」をスタート。フローレンスの教育支援員が、24時間以内に質問や相談に対応します。

<メディア掲載>
石巻かほく、河北新報、石巻日日新聞、三陸新報、岩手日報、日本経済新聞、日経MJ、毎日新聞、朝日新聞、BSフジプライムニュース、NHK仙台放送局「情報パレット」

活動をはじめてからの子どもたち

学習室のアンケートからは「こんなに集中して勉強できたのは久しぶりです。ありがとうございました」、「進路について相談でき、将来についてじっくり考えるきっかけができてよかった」等の声が寄せられています。

◆宮城県石巻市の中学生(2011.10.20 update)
「この震災で自衛隊、警察や医師の方々にたくさん助けられました。僕はそういう人達のおかげで生きています。
だから僕も一生懸命勉強して、人の役に立つ仕事につきたいです。」

◆宮城県石巻市の中学生 (2011.09.13 update)
「希望のゼミを一生懸命取り組み、将来は日本の情報やコンピュータ技術の発展に貢献したいです。」

活動に必要なもの

学習室や遠隔サポートは寄付を原資に運営しています。皆さんの寄付によって、仮設住宅などで落ち着いて勉強しづらい中でも自主学習を頑張る子ども達に、自習をできる学習室を開放したり、教育支援スタッフが苦手教科の個別サポートして、生徒の学習を支えることができます。3000円で、学習室で学習指導員が5名の生徒に対し1回の学習サポートを行うことができます。学習指導員は、被災された地元の塾事業者さんへ委託することにより、中高生への支援だけでなく、被災地現地の雇用・経済復興の足がかりを応援することができます。

運営団体について

フローレンスは、2004年より子どもが熱を出した時に保育園に代わって預かる「病児保育」を行ってきた団体です。共働きの家庭の両立を支え、そして低所得のひとり親世帯向けには、全国から寄付を集め、格安の病児保育を提供してきました。
そうした事業を行っていく中で、低所得世帯では、子ども達の成長に伴い、「家計から学校外教育費用を捻出できない」という問題を抱えてしまい、親の低所得が子どもへの教育投資を制限し、そしてそれがこどもの低収入へと繋がっていく、貧困の連鎖の問題を眼前で見ました。
そういった問題をなんとか解決できないか考えていたところ、今回の震災が起き、震災の影響により経済的打撃を受け、所得水準低下によって、塾への通学や進学を諦めざる得ない子ども達が増えることが予測され、学習支援の実施を決定しました。

「希望のゼミ」という名称は、被災によって今厳しい環境下におかれた中高生たちが将来の夢や進学をあきらめないよう、共に走っていきたい、そんな思いを込めて名づけました。
私たちは東北の未来を創る子どもたちを支えることで東北の力強い復興に貢献していくことを宣言します。

特定非営利活動法人NPOフローレンス代表理事 駒崎弘樹

フローレンスHP:http://www.florence.or.jp/