苦しく辛い経験をした子どもは、
誰よりもつよく、優しくなれる。
被災地の子どもたちの
これからの成長は
この国の新たな希望です。
家族を失う。
友達を失う。
こんなにも大きな試練を一人で
乗り越えていくことは、とても大変です。
しかし、長期にわたり
「君はひとりじゃない」
と励まし、子どもたちにやさしさを届け続ける存在がいたら。
きっと試練を乗り越えるための原動力の一つになれるのではないのでしょうか。
そしてきっと。
乗り越えた試練の分だけ強さと優しさをもった大人となり、
社会の中で起こる次なる試練の解決にも取り組める人となれるはず。
しかし、子どもたちの試練は、震災から時間を経た今もなお続いています。
護岸工事・駅舎の再建などで街中が工事現場となっている宮城県女川町(2014年9月)
津波の被害が甚大だった岩手県大槌町では土地のかさ上げ工事が進行中(2014年5月)
福島県南相馬市では各家庭に配布された線量計を気にする暮らしが続く(2014年7月)
震災から3年以上が経ち、被災地の報道はメディアから消えつつあります。
人々の関心は、徐々に移り変わっていきます。
一方で、長期化する避難生活へのストレス、生活再建への不安、地域のコミュニティの崩壊、放射能汚染など、被災地での課題はまだまだ山積しています。
家族や友達、ふるさとや生まれ育った家を失った悲しみを抑え続けて、心にためてきた感情が今になってあふれ出てくる子どもたちも多くいます。
子どもたちは、長期にわたって乗り越えていくべき大きな試練を抱えています。



放射能によって外遊びができない福島の子どもたちのための屋内公園
-地域のみなさんに愛され、生活の一部となっています-
◎郡山園「1年間で福島の子ども達を1万人笑顔にする!」を目標に活動してきました。2013年度は、約10,500人のお子さんが来場しました。◎南相馬園2012年8月の開園から2014年2月の運営終了まで、1年6ヶ月という間に約6,200人のお子さんが来場しました。運営期間中は、2ヶ月に1度地域の有識者で構成される委員会を開催し、要望をパーク運営に活かしてきました。
運営団体:認定特定非営利活動法人フローレンス


発達障がいなどの困難を抱える子どもたちに心のケアと学習支援を
-ひとりひとりの学習能力の向上が自信と行動の落ち着きにつながっています-
◎2013年度センター利用延べ人数
…2014人2014年4月現在、センター
に定期的に通う子どもは20人。飽和状態にありましたが、教室の拡大により、受け入れ可能人数が増えることになりました。
◎学校の勉強についていくことが難しく、テストの点も2~30点だった子どもたちが、90点100点と高得点をとり、嬉しそうに報告してくれます。
自己評価が高まり、自信につながっています。
運営団体:特定非営利活動法人トイボックス


バウチャー(クーポン券)の配布で塾や習い事に通えなくなった子どもたちへ教育の機会を提供
-地域の教育事業者や大学生と協働し、
189名の被災した子どもたちを支援-
●バウチャー利用者人数189名<内訳>学年別:小学生26名、中学生77名、高校生86名 地域別:岩手県27名、宮城県139名、福島県20名、その他3名 住家被害:全壊・原発避難170名、大規模半壊13名、半壊4名 人的被害:父死亡・行方不明20名、母死亡・行方不明7名、その他親族死亡・行方不明18名)
●バウチャー利用率 82.9% ●バウチャー取扱事業者数 87事業者 ●大学生ボランティア人数 82名
運営団体:公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン


勉強する場を奪われた子どもたちのための放課後学校
-学習面で成果を上げるとともに、子どもたちの居場所となっています-
◎2013年度は、小学生から高校生までの約320人をサポートしました。
◎大槌臨学舎へ通う中学生51名へ行ったアンケートでは、90%が「学校の勉強がわかるようになった」、73%が「勉強に対する自信がついた」と回答。中学3年生全員が第一志望校に合格するなど、学力向上に大きく貢献するとともに、生徒の自発性を高め、前向きに未来へと歩んでいく居場所の役割を果たしました。
未来創造事業
東北から未来の復興を支える社会のリーダーを
◎被災地の中学生・高校生に対してキャリア学習やプロジェクト学習の支援を行い、地域や日本の将来の課題に取り組むリーダーを育成しています。
運営団体:認定特定非営利活動法人カタリバ
-
- バウチャー利用者
学校外教育バウチャー提供事業
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- 大槌臨学舎/吉田 蘭
コラボ・スクール
未来創造事業
◎認定特定非営利活動法人フローレンス

ふくしまインドアパーク郡山園
(福島県郡山市)

ふくしまインドアパーク南相馬園
(福島県南相馬市)
※ふくしまインドアパーク南相馬園は、
2014年2月28日に運営を終了しました。
【支援例】
安心しておもいっきり遊べる施設の運営、子どもたちが毎日通っても飽きることのない遊具や玩具の購入やイベントの開催、子どもたちや保護者を支える施設スタッフや事務局スタッフの雇用など
◎特定非営利活動法人
トイボックス

みなみそうまラーニングセンター
(福島県南相馬市)
【支援例】
発達障がいなど課題を持つ子どもたちが安心して通える施設の運営、そのために必要な備品の購入、子どもたちや保護者と寄り添う指導員の配置など
◎認定NPO法人カタリバ
コラボ・スクール 女川向学館
(宮城県女川町)
コラボ・スクール 大槌臨学舎
(岩手県大槌町)
放課後の学びや居場所となる場の運営、生徒の通学のための送迎バスの運行、教材や備品の購入、スタッフの雇用、土地のかさ上げ工事のために移転した新校舎の建設など
-
未来創造事業
- 【支援例】
- グループワークや発表をするための備品の購入や会場の確保、東北からの移動交通費や食事・宿泊代、運営スタッフの雇用など
◎公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン
-
学校外教育バウチャー
提供事業(事務所:宮城県仙台市) -
【支援例】
学校外教育に使用できるクーポン(寄付の80%以上)の配布、子どもたちと面談をする大学生ボランティアの研修など
※1人当たりのクーポン費(25万円)は、文部科学省が 調査した小学生から高校生までの年間の学外教育費 の平均額にあたり、子どもたちが1年間継続的に教育 サービスを受けることができる金額です。

科 目 | 内 訳 | 金額(単位:千円) |
---|---|---|
繰越金 | 2012年度繰越金 | 101,195 |
寄付収入 | 186,638 | |
配分金額 | 認定特定非営利活動法人フローレンス | 17,902 |
特定非営利活動法人トイボックス | 24,483 | |
公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン | 42,032 | |
認定特定非営利活動法人カタリバ | 69,750 | |
合計 | 154,168 | |
残高 | 繰越金+寄付収入-配分金額 | 133,664 |
2015年1月14日に「公益社団法人ハタチ基金」が 「公益財団法人日本財団」より運営業務および基金を引き継ぎいたしました。引き継ぎ日前日までに受領したご寄付については、 公益財団法人日本財団が責任を持って事業決定し、使途の適正を監査いたします。
また、これまでに1500件を越える個人・法人の皆様にご寄付を頂きました。(2014年9月現在)
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呼びかけ人
徳森綾 様
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企業ご担当者
株式会社
HASUNA
児玉香織 様
※ネックレスなどのチャリティーアイテムの売上の一部をご寄付頂いています。

鮎裕教室 和のイラスト&スケッチ画展
(デザインオフィスウオタニ)
イベントページでのハタチ基金の紹介と、作品展でのはがきや箸袋、香りのする香木を入れた文香などの売り上げの一部をご寄付頂いています。他に、ブログでハタチ基金メルマガについてもご紹介頂きました。
その他、多くの皆様からご支援を頂いております。(一部抜粋・順不同)
リシャールミルジャパン株式会社 様
ダイドードリンコ株式会社 様
サッポロホールディングス株式会社 様
孫正義 様 株式会社 一ノ蔵 様
株式会社ホクエイ 様 株式会社ホッタ 様 銀座西並木通り会 様 KDDI株式会社 様 株式会社フジテレビジョン 様
ファミリーマートユニオン 様
大同病院従業員組合 様
尾張旭ランニングクラブ 様
桜美林高等学校第63期成人式 様……
代表理事
今村久美-
震災の痛みを強さに。
被災地の子どもたちに心を寄せて下さりありがとうございます。震災直後のように、多くの人が町を訪れ、人が行き交う風景を見ることも少なくなってきた今、「被災者とよばれたくない」「かわいそうだと思われたくない」子どもたちからそんな声が聞こえることも、少なくありません。一度地獄を見た子どもたちだからこそ、見えづらくなってきた心の痛みをそっと支えることで、それを強みに変えていけるのではないでしょうか。被災地の人づくりは未来の日本の社会づくりだと思うのです
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代表理事
駒崎弘樹 -
全国共通の課題に、最も深刻に取り組むべき時。
震災から4年。メディアから被災地の話題は大きく減りましたが、課題はそこにあり続けます。ハード的復旧が終わり、人口減少下において、如何に強い経済を生んでいくか。そんな全国共通の課題に、最も深刻に取り組まねばならなくなっています。我々の支援の形も、変化しなくてはなりません。地味だけど、継続して活動を続けること。地域の経済に資すること。地域の人々が、「自らを助く」ことを助けること。我々は、公益法人となり、粘り強く、底堅く、伴走していきたいと思います。皆さん、ぜひこれからも一緒に闘って頂けると嬉しいです。
代表理事
能島裕介
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子どもを支えることは地域の未来を創ること。
街の復旧は目に見えるけど、その街を支える人の復興はなかなか目には見えない。だからこそ人を育てることは、なによりも大切だと思います。今から20年前、私たちの活動は阪神・淡路大震災を契機に始まりました。あの震災から20年を迎える今年。ハタチ基金が公益法人となることの意味を深く感じています。20年前のあの震災の年に生まれた子どもたちは、今年で20歳。その子どもたちがこれからの神戸の街を支えることでしょう。そんな明るい未来が東北にも訪れることを願いながら、ハタチ基金の働きを支え続けていきます。
代表理事
白井智子
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子どもたちが安心して自分自身でいられる場所を。
皆様の厚いご支援のおかげで、被災地での支援活動をはじめて3年半以上が経ちました。子どもたちが安心して自分自身でいられる場所を得ることが、こんなにも大きな成長をもたらすのかと、感動と感謝でいっぱいです。一方で、震災直後にはまだみられなかった様々な課題が子ども達に重くのしかかっていることもまた、事実です。子ども達への支援を安定的に継続していく決意で、公益社団法人ハタチ基金を設立することができたのも、応援していただいている皆様のおかげです。ひき続き温かいご支援を、どうか宜しくお願い申し上げます。
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事務局メンバーより皆様の想いを被災地の子どもたちへの支援活動団体に届けるため、ご寄付のお申し込みやお問い合わせへのご対応、広報活動などを行っています。いただいたご寄付を最大限有効に活用できるように効率的な事務局運営を心がけるとともに、これからも必要な支援を続けるために、より多くの方々にハタチ基金を知っていただけるよう取り組んでまいります。ご不明な点やハタチ基金へのご要望がありましたら、ご遠慮なく私たちにお申し付けくださいませ。
ハタチ基金事務局 下岡麻子・嘉数菜利子
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ハタチ基金の「ハタチ」には、「20歳」「20年」という意味と、「葉たち」という意味があります。木の幹(子どもたち)が育つためには、葉(=太陽の光を養分に変える)の存在が必要不可欠です。
ハタチ基金では、ひと葉となって子どもたちを支えてくださる個人の継続寄付者(サポート会員)様を、「呼びかけ人」と呼んでいます。一人ひとりが身近な方へ呼びかけることも、子どもたちへの支援に繋がります。
これからの復興を担う子どもたちを支援することは、日本の未来をつくることに繋がります。あなたも「呼びかけ人」として、一緒に子どもたちを支えていただけないでしょうか。
最新の活動報告書をお送りします。
※ご不要な方はお申込みフォームにその旨ご記入下さい
個人によるご寄付は、所得税、個人住民税(都道府県・市区町村によって異なります)、
相続税の寄付金控除を受けることができます。法人によるご寄付は、 一般の寄付金とは別枠で損金算入することができます。 希望される方に、控除のために必要となる領収書を発行いたします。
