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南相馬市の子育て環境の現実【NPO法人トイボックス】
2021年2月25日

それぞれのペースで一緒に過ごす子ども達

ハタチ基金の助成団体のひとつ、NPO法人トイボックスは、一人ひとりの多様性を活かせる社会を目指し、自治体と連携しながら「ひとづくり」「まちづくり」「つながりづくり」に取り組んでいます。

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NPO法人トイボックスは、「こどもとちいき」をテーマに自治体や地域の活動団体、市民と連携して、ひとりひとりのニーズを汲み取った活動を行なっています。

南相馬事業部は、2011年に被災地復興支援事業として活動を開始しました。

今年度は、地域の現状とニーズにあった支援活動を行っていくために、地域や行政の方々と定期的な話し合いの場を設けています。
その中で、南相馬市の現状を改めて見つめなそう!ということになり、地域の保護者と支援者を対象に、「子育て環境ニーズ調査」を行いました。

1ヶ月間という短い期間でしたが、アンケート調査(保護者55名、支援者9名)、オンライン調査(保護者14名、支援者10名)、聞き取り調査(保護者8名、支援者5名)の3段構えで一人一人の声を聴き、整理しました。

南相馬市小高区にある公園の風景

南相馬市は高齢化率36.3%と、福島県でも高齢者の多い地域です。子育てしながら介護している方も少なくありません。介護しながら子育てする方の困難は、子育てする同士でも分かち合いにくく孤立しやすい傾向が、今回の調査で浮き彫りになりました。

南相馬市には、病児保育をしている所がまだありません。夜間に子どもの具合が悪くなった時に診てもらえる小児科もありません。子どもの入院できる病院もありません。そうしたハード面での社会資源の不足がまずあります。
そして、今回のアンケート調査にご協力いただいた保護者の16%が、「自分が病気や負傷した際に子供の世話を頼める人はいない」と回答しました。医療体制等の社会資源が整わない地域で核家族化が進み、保護者の負担が大変大きくなっていることが明らかになりました。

そして今回、季節や天候に左右されずに子供を遊ばせることのできる屋内遊び場の充実を求める声も多く寄せられました。
この地域には、学童期が遊べる場所が少ないため、未就学児の遊ぶエリアで遊び、トラブルや怪我が多発しているという指摘もありました。
また、地域に馴染みにくさを感じている保護者が、地域のしがらみを気にせずに参加できる子育て講座や遊び場を求める声もありました。人口の少ない地域だからこそ、ほどよい距離を置ける場づくりが重要になるのだと痛感しました。

思い切り屋内遊びをする子ども達の遊んだ跡

今回の子育て環境ニーズ調査は、市の関係部署にも共有していただきました。子どもとその家族にとってより良い環境を作っていけるよう、今後も取り組んでまいります。

多くの皆様のご支援により、子ども達が安心して過ごせるまちづくりに取り組むことができています。心より御礼申し上げます。今後とも引き続き皆様からのご支援をいただければ幸いです。

 

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