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【前編】「これからの復興と教育支援」を考えるシンポジウムのご報告
2013年6月15日

6/8(土)、2012年度ハタチ基金の活動報告を兼ねて、
「これからの復興と教育支援」を考えるシンポジウムを開催しました。

当日は、パネリストだけでなく100名以上の参加者の皆様と一緒に、
「いま私たちに出来ること」を考え、意見交換を行いました。

当日の様子をレポートしましたので、ぜひご覧下さい。

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「ハタチ基金はそれぞれ違う活動をしていた5つの団体が、
 復興支援で団結して作られたもの。
 単発的にものを配るのではなく、
 長期的に人の力を育てるというスタンスでスタートしました」

はじめに、司会のNPOカタリバ代表理事今村より、
ハタチ基金立ち上げの経緯をお話ししました。

▼ハタチ基金とは?
http://hatachikikin.com/about

「ハタチ基金の支援団体は、
 震災に端を発する課題に、民間主導で素早く取り組みを始め、
 官民協力して子どもたちへの支援を続けています。
 皆様のおかげで、2012年度も約1億4千万円と、多くのご寄付をいただきました」

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ハタチ基金の口座設置団体である日本財団からは、
2012年度の会計報告とご支援者への感謝を伝えました。
(※会計報告の詳細は8月初旬発行予定の報告書をお待ちください)

次に、「これからの復興と教育支援」を考える上で、
現場はどうなっているのか?各団体から生の声を伝えました。

最初に発表した認定特定非営利活動法人フローレンスは、
『ふくしまインドアパーク』と『希望のゼミ』の2つの事業に取り組んでいます。

『ふくしまインドアパーク』は現在、郡山園と南相馬園の2つを運営。
放射能の脅威にさらされている福島では、
子どもたちが安心して遊べる場が求められています。

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『希望のゼミ』は、東北の中高生を対象に、
無料学習室や進研ゼミの無償受講を提供。
ベネッセコーポレーション様などのご協力により、
2012年度以降はハタチ基金から支出せずに運営しています。

『希望のゼミ』のサポートを受け、高校に合格することのできた、
新高校1年生の手紙も朗読しました。

「毎日、先を考えることのできない震災から思い出せば、
 ずいぶんがんばれたなと、自分でも驚きました。
 どこからスタートしても、毎日、少しずつ重ねれば、
 上に行けるということを、今になって分かったと思います。
 やりつづける、どこからでもはじめる。
 これがやれれば、生きているかぎりなんとかなります。」

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特定非営利活動法人トイボックスは、
発達障がいを持つ福島の子どもたちへの支援を行っています。

「発達障がいの子ども達が、避難所から追い出されてしまったり、
 震災後非常に厳しい状態にあった。
 新しい環境に適応しづらい子ども達のために、
 みなみそうまラーニングセンターをつくりました」

現在、南相馬の乳幼児検診で7割が『要観察』。
通常に比べ、発達障がいの可能性がとても高くなっています。

「その子どもたちが未来の担い手になる。
 こうした課題に対し、今後も頑張っていきたい」

現場の映像とともに、白井代表から力強いメッセージを伝えました。

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一般社団法人チャンス・フォー・チルドレン(CFC)は、
塾や習い事で利用できるバウチャー(クーポン券)を提供しています。
単にクーポンを配るだけではなく、子どもたちと電話面談し相談役となる、
ブラザーシスターという大学生ボランティアを配置しています。

「黒い水が自分達を襲いました。
 お兄ちゃんが助けてくれたお陰で助かりましたが、
 近くに住んでいるひいおばあちゃんが亡くなりました。
 将来の夢はピアノの先生になることです。
 頂いたクーポンで勉強やピアノを頑張りたいと思います。」

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映像で流したクーポンを利用した女の子のように、
震災があったからと、自分の夢や目標を諦めることのないように、
『CFC』では、自分の夢や目標を失いかけている子どもたちに
教育の機会を提供し続けていきます。

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最後に、『コラボ・スクール』を運営しているNPOカタリバです。
2011年度に運営していた『キズナハイスクール』は、
被災地の生徒の可能性を伸ばす『未来創造事業』として、
コラボ・スクールの生徒たちを中心に、
スタディツアーやプロジェクト学習を実施しています。

宮城県女川町と岩手県大槌町の2拠点で運営している『コラボ・スクール』には、
学習塾と居場所という2つの機能があります。

会場には、大槌高校PTA会長の東梅さんもいらっしゃいました。

「『子どもたちの居場所がない』と文科省の方に訴えかけて、
 女川で活動していたNPOカタリバに大槌町に来ていただいた。」

「うちの娘も180度変わった。劣等生でした。
 この震災を経験し、自分が如何に恵まれているか気づき、動きだした。
 輝きだした。全国の皆さんからご支援を頂いたお陰です。」

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「大槌町の人口構造は2050年の日本を先取りしている。
 そこでの教育課題を解決する事は、
 日本の未来を作ることにもつながる」と、今村代表は考えています。

現在、大槌町では「高校生マイプロジェクト」という
高校生自ら町の課題を見つけ、
解決するというプロジェクトがいくつか動いています。
例えば、ある女の子は、
「被災地と呼ばれず、星の綺麗な大槌町で覚えて欲しい」との想いを胸に、
自ら町の星の綺麗な場所をガイドするというプロジェクトを進めています。

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各団体5分という短い時間ではありましたが、
会場やUstreamを通してご覧頂いた皆様はじめ、
パネリストの皆様にも、真剣に各団体の発表をきいて頂きました。

活動をまず知って頂けたことも大変嬉しく思います。

後半では、パネルディスカッションの様子をお伝えします。